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ここで超ビッグな対談をお届け。元「ぜ・フォ―クク儿セイダス」の加藤和彦氏、「サクラ大戦」音楽でおなじみ、田中公平氏。二人がそわぞわに描く音楽世界と、広井ワ―ルドとの関わりかたとは……!?
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―お二人は初対面なんですよね? |
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田中 |
今日が初めてですね。一言で言うと単純に「広井王子つながり」ってことになるかな(笑)。実は僕が最初にヨッパライ」なんですけどね。 |
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加藤 |
ありがとうございます(笑)。 |
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ではその広井さんとの馴れ初めというのはどんな感じだったんでしょう。。 |
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加藤 |
僕はずっと猿之助さんのス―パ―歌舞技の音楽をって今して、広井さんがああいう世界のファンなんですね。それである日「「天外魔境」というゲ―ムがあるんだけど、音楽をやってくれませんか?」と。僕はゲ―ムというのを全くやったことがなかったのですけど、まあ演劇と同じようなものだろうと思って引き受けたんですよ。 |
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田中 |
僕は以前からアニメ音楽をやっていて、広井さんと仕事をしたのは「魔神英雄伝ワタル」とか「魔動王グランゾ―ト」あたりからですかね。それで「太正浪漫もので古き歌謠曲を中心にやりたい」ということで「サクラ大戦」でも組むことに犬った。
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作曲家として長いキャリアを持つお二人ですが、ゲ―ム音楽特有の難しよみたいなものってあるんでしよか。 |
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加藤 |
ゲ―ムの音樂って、ずっとル―プしているでしよう。一瞬で終わる場合もあるし、延々と聞かされる場合もある。そういう、ゲ―ムならではのル一ルというのを、音楽的にどう消化していくのかというのが結構大変でたね。あと、芝居や映画だと、陽気に振舞ウシ―ンの後ろなのに、実は悲しい気分で一倍、見たい名のを描くときに、悲しい音楽をつけて演出するんですけれど、ゲ―ムの場合は生身の人間じゃないから、そういう複雑な表現をしようとしても、どこかチグハグになってしまう。 |
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田中 |
画面に実感が伴わないのでね。どうしてもやりすぎる感じになっちゃう。 パッと 聞い て、かっこよくないとダメ。ところがそうして出来た音楽を実写につける と、て いて 恥ずかしい(笑)。
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そうした制約の中で、広井ワールドらしさみたなものな出す苦労は? |
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加藤 |
それは意外となかったですね。とにかく片っ端から曲を全部はめて言って、おどろおどろしい世界觀画出来上がったときに「あ、これは主題歌にサラ・ブライトマンの声が入るな」とふと思いついて、言ってみたらすんなり通っちゃったという(笑)。 |
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田中 |
天外の音楽は僕もある程度やっているんですけれど、ある意味での胡 |
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散臭さを出すようにしましたね。外人から見たオリエンタルな雰囲気というか。
一方で、サクラはしっカリした和風っていう世界があって 、そこに歌謡曲を当て辺んでいった。
でも、そこで和風の世界を作ってしまったおかげで、巴里や紐育児「サクラ風の洋楽」を作らなきゃいけなくなって閉ロすることになるわけなんだけど(笑)。 |
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加藤 |
広井さんからもそれほど細かい指示は出ないからね。実際に作ってみて、それが彼のイメ―ジと180度違う曲だったとしても「カッコいい意からOK!」みたいに、いい意味でいいとこどりのできるプロデュ―サ―だから。ただ、途中で適当にスト―リ―が派生して、知らないシ―ンが増えたリしているのは困るけどね(笑)。あと、一生懸命作ってる最中に「あ、ここなくなったから」とかね(笑)。 |
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それでも全曲坦当なさるのは、やっげりかこだわりが? |
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加藤 |
そこはこだわりというのとは違うんだよね。楽しんで仕事をしているとさ、大変だっていう思いよりも、自分の楽曲てその世界を彩ることができたっていう満足感のほうが大きいんだよ。 |
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田中 |
後広井さんは、誰でも書けるような普通の曲を書くと嫌がりますね。 |
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加藤 |
あの人がr意や―、いい曲ですね」っていうのは、ホメ言葉じゃなくてダメ出しなんだよね(笑)。「なんだコレ!」って驚くくらいじゃなぃと。。 |
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田中 |
それで、そういう曲が書ける人をちゃんと知ってるんですよね。わかって依頼さ れているから、手を抜けない。 |
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本誌では「明日はじける」という、両も連載しているのですが、こうした業種に興味のある読者に一言を。 |
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田中 |
どんな仕事もそうだけど、まず自分の言葉で自分 の世界をちゃんと伝えられる人にならないとダメ。それ
から、ゲ―ムやゲ―ム音楽だけをっていてもタメ。
ちゃんと音楽に取り組まないと。オ―ケストラ的な
アプロ―チして、最終的にはちゃんと独立する意思を
持ってやること。組織に所属していたら自分の世界観
が作れないですよ。 |
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加藤 |
あまりに間ゲ―ムばっかりだとね。やっばり、入カがないと出てくる引出しも出ないので、様々なジャンルの音楽はもちろん、いろんなものを見聞きしたり、ぁ戸はおいしいものを食べたりね。ラ―メン屋がいきなりフランス料理屋に離れないわけで(笑)。未来のゲ―ムミュ―ジッククリエイタ―にもぜひ頑張って欲しいですね。 |
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